カープ2021年新戦力分析〜野手編①〜

今回は今シーズンよりカープに加入したカープの野手陣について簡単な分析をしていきたいと思います!今日は野手編です!

2021年新加入選手(野手)について

今シーズンよりカープに新たに加入した野手は、助っ人外国人のケビンクロン選手、ドラフト6位の矢野雅哉(やのまさや)選手、育成ドラフト1位の二俣翔一(ふたまたしょういち)選手の3名です!例年と比べてわすがに少ないように感じましたが、今年のドラフトでは有力な投手が豊富であったことや投手力強化がカープの大きな課題であることを考えると妥当だと思われます。

昨年明らかになったカープの課題〜打撃編〜

昨年のカープは5位に沈みました。大きな原因は投手陣(主に中継ぎ陣)の不調ですが、打者陣はどうだったでしょうか。チーム打率リーグ2位(.262)チーム本塁打数リーグ4位タイ(110本)チーム打点リーグ2位(501打点)となっており、「あれ?リーグトップクラスの成績じゃん!」と思われるかもしれません。たしかに打率や打点が多いチームが強いことが多いです。しかし、1ー0での勝ちも10ー0での勝ちもどちらも同じ1勝に過ぎませんので、打率や打点がいいからといって強いチームとは限らないのです!(現に昨年のカープは二桁得点試合が8試合もあるので打点数が多くなってます)一方で本塁打数を見てみるとリーグ4位とあまり奮わない成績です。さらに、まつやんは殊勲本塁打数に注目しました。【殊勲本塁打:先制、同点、勝ち越し、逆転となる本塁打(ホームラン)】

昨年のセリーグ各チームのチーム内殊勲本塁打数ベスト3をまとめてみました。

巨人阪神中日DeNA広島ヤクルト
1位岡本14本大山13本阿部7本ソト10本鈴木6本青木10本
2位丸13本サンズ9本ビシエド5本佐野8本堂林6本村上9本
3位坂本8本近本6本高橋5本梶谷7本長野6本山田6本
2020年セリーグチーム内殊勲本塁打数ランキング。左から昨年の順位順のチーム。3位タイの選手は省略

するとどうでしょう。カープの殊勲本塁打数はリーグ上位の巨人や阪神と比べ少なかったことが明らかになりますね。やはり、殊勲本塁打を打てるバッターが多いチームほど勝ち数が多いですね※。ホームランというものは試合の流れを変える力を持ちます。そして何より1人で1点稼げるという最高の秘密兵器なのです。このホームラン数、殊勲本塁打数が少なかったことが昨年カープが一点差ゲームを勝ちきれなかった原因の一つであると分析します(一点差の試合:8勝13敗、12引き分け)。現に3連覇を果たした2018年のカープの殊勲本塁打数トップ3は、丸14本 鈴木誠也10本 松山6本(全て2020年と同じ120試合に換算済み)と今年より明らかに多いですよね。※中日は本拠地がホームランの出にくいナゴヤドームということもあるので本塁打数は少なくなっています。その中で3位と躍進できたのは堅固なリリーフ(中継ぎ)陣のおかげですね

殊勲本塁打数を増やすにはどうしたらいいか?それは簡単です。ホームランを打てる選手を増やせばいいだけです!(それが難しいんですけどね・・・)

ホームランを打てるバッターが少ないとダメな理由がもう一つあります。投手が1番怖いのはホームランを打たれることなので、接戦ではホームランを打つ選手だけを徹底的にマークする(体に近い内角を攻めたり、四球でもいいという気持ちで際どいコースにしか投げないようにすることでホームランを避ける)ようになります。体に近いボールを投げ続けられたり、なかなか勝負してもらえないとイライラしますよね?その結果、その選手の調子が崩れてしまう悪循環に陥ることがあります。実際、昨年は鈴木誠也選手しかホームランを量産できる選手がいなかったので、厳しい内角責めをされ続けた結果、8月頃に1ヶ月近くタイムリーが出ないという状況に陥ってしまったのです。つまり、カープが浮上するためにはパワーヒッターもう一人必要であるとまつやんは考えます。

ケビンクロン選手

そんなカープのパワーヒッター不足を解消するためにやってきた選手がケビンクロン選手です!まつやんが今年1番期待している選手です。

まずは下の動画でクロン選手のバッティングを見てください。(おすすめは1分30秒ごろからのホームランです)

動画を見てお分かりいただけたと思いますが、とにかく飛ばす力はありそうですね、、またそのホームラン6本のうち4本はストレートを捉えたものです。メジャーの投手のストレートを捉えていることから、ストレートには滅法強いことがわかりますね。実際先日の練習ではコルニエル選手や遠藤選手のストレートを捉えている姿が確認されています。ピッチャーは投球のうち必ずストレートを投げる場面があります。クロン選手にはそのストレートを捉える力があるのでシーズンでも活躍するのではないかと期待しています!

ケビンクロン選手はあの選手に似ている?

ファンの皆さんならもうお分かりと思いますが、クロン選手はエルドレッド選手と似ていると言われています。実際に日本に来る前年のAAA(メジャーでいう2軍)の成績を簡単に比較してみましょう。エルドレッド選手が所属していたチームは「投高打低」のインターナショナル・リーグ(IL)、ケビンクロン選手が所属していたチームは「打高投低」のパシフィックコーストリーグ(PCL)であるためケビンクロン選手は少しバッターが有利なリーグにいたことを頭にいれてデータを見た方がよさそうです。

試合数打率打点本塁打出塁率長打率OPS三振率
エルドレッド61.3116524.379.7151.094.311
ケビンクロン82.33110538.449.7771.226.204
2012年のエルドレッド選手のAAA成績と2019年のケビンクロン選手のAAA成績(2020年はコロナでAAAも短縮だったため2019年を使用)

上述のリーグの打撃レベルの差や試合数の差を考えるとおおよそですが、ケビンクロン選手とエルドレッド選手の成績が似ていることがわかりますよね?(打率、本塁打数、OPS全て素晴らしいです)

OPSという指標は見慣れないと思いますが、こちらは長打率+出塁率で算出されたものです。簡単に言えばどれだけ塁に出られるか?どれだけ長打を打つ力があるか?を表す指標であり、OPSが打者の中では最も重要視される数字と言っても過言ではありません。OPSは.900を超えると「とても優秀な打者」であると考えられます。指標についても別記事で説明する機会を設けたいと思います!

ケビンクロン選手の課題

ケビンクロン選手だけでなく多くの助っ人選手共通の課題は、「変化球への対応」です。元阪神のロサリオ選手や元カープのエルドレッド選手の不調時には外スラ(外角のストレートゾーンからボールゾーンに変化するボール)に手が出てしまい三振が多くなっていました。外スラに対応できないとどうなるかの参照動画を貼り付けます。

クロン選手もメジャーではスライダーの空振り率が約25%と高くその対応に苦しんでいたようなので、NPBでもこの「外スラ」への対応が鍵になると思います。特にセリーグには菅野投手や西投手などコントロールもよくスライダーのキレも良い投手が多いのでどう対応していくか見ものですね。外スラを我慢できるようになることを期待しています!

ケビンクロン選手の起用法は?

まず守備位置はファーストになるでしょう。身長も高いため送球を多く受けるファーストには適任だと思います(投げる人も大きい人に投げる方が気が楽ですよね?)。気になる打順について、これはまだ見えてませんが、4番か5番で鈴木誠也選手の後ろを打つと思われます。個人的には鈴木誠也選手をより多くの打席が回る3番に据えたいので3番鈴木4番クロンに期待しています。鈴木誠也選手の後ろに規格外のパワーをもつクロン選手がいることで、上述のように極端なマークが鈴木誠也選手に集中するということがなくなると思われます!(徹底マークの結果、誠也選手に四球を出しランナーがいる状態でホームランを打てるクロン選手と対戦したくないですからね)

まとめ

いかがでしたか?今回は新戦力野手の中でもケビンクロン選手に注目して記事を書いてみました!次回の記事では矢野選手、二俣選手について書きたいと思いますので、楽しみにお待ちください!

バリバリ頑張るけんのお〜〜

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