カープの春季キャンプは場所を日南から沖縄へ移し、沖縄キャンプが始まりました。その沖縄キャンプも第1クールが終了。
第1クールでは今年初の対外試合もあったり、大瀬良投手や森下投手といった主力投手もシート打撃に登板するなどいよいよ本番に向けての実戦練習が本格的となってきました。
今回の記事では沖縄キャンプの第1クールで気になったニュースをまとめました。
平日は仕事で春季キャンプの状況が分かっていない方もこれを読めばキャンプ中のニュースが把握できるので、ぜひご覧ください!
開幕投手が続々と本番モードへ!
【広島】大瀬良大地、フリー打撃登板で貫禄投球 オール直球41球で安打性2本 : スポーツ報知 (hochi.news)
開幕投手の第1候補とも考えられる大瀬良投手がフリー打撃に登板し、今年初の打者との対戦に臨みました。韮沢選手、中村健人選手、林選手、末包選手を相手にストレートのみで42球を投げ、安打性の当たりはわずか2本のみと圧巻の投球内容です。
ストレートと分かっている状態で打者をしっかりと抑えていたので、直球の制球・球威ともに良かったことが分かります。開幕へ向けて順調に調整しているようです。
その他、同じく開幕投手候補の森下投手もフリー打撃に登板。韮沢選手、中村健人選手、林選手、末包選手を相手に、41球を投げ末包選手に柵越えを打たれるなど安打性の当たりは6本でした。
大瀬良投手と比較すると安打性の当たりも多く、柵越えも打たれているので不安に思う方もいるかと思いますが心配はいらないでしょう。ストレートオンリーと決まっていましたし、打者のバッティング練習でもあるので、打たれて当然です。本人は「直球のコントロールが良くなかった」と語っているのでそこは改善する必要がありそうです。
そして、九里投手もフリー打撃に登板すると、大瀬良投手・森下投手が投じた相手と同じ4選手に43球を投げ、林選手に柵越えを浴びるなど10安打許しています。
九里投手に関しても森下投手と同様心配ないと思います。そもそも九里投手は直球が武器のタイプの投手ではなく、多彩な変化球で相手打者をかわしていくタイプの選手なので、ストレートオンリーだと被安打が多くなるのも当たり前ですね。
そんな九里投手はフリー打撃に登板した翌日にブルペン入りすると218球も投げ込みをしています。昨年は347球を投げ込むなど九里投手の春季キャンプでの投げ込みは恒例になっています。佐々岡監督も投げ込みの重要性を語っていましたので、いいアピールになったのではないでしょうか。
3投手ともこれからより一層実戦モードに入っていくことが予想されます。オープン戦になると実戦登板もあると思うので、その時にどのようなボールを投げるか注目ですね!開幕投手争いから目が離せません!
【開幕投手候補の3投手に関する記事】
広島・大瀬良、九里、森下の開幕投手候補がフリー打撃に登板 – サンスポ (sanspo.com)
広島大瀬良大地、フリー打撃でストライク率83%「思っているよりいい」開幕投手へ上々滑り出し – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
明暗の分かれたルーキー投手陣
即戦力として注目が集まっているルーキー3投手が、フリー打撃より実践的な練習のシート打撃に登板しました。ルーキーたちのこのシート打撃での成績は明暗が分かれました。
まずは、私が今年ブレイクすると注目しているドラフト2位の森投手。小園選手、野間選手、堂林選手、中村奨成選手、中村健人選手など打撃にも定評のある選手8人に投げ、1安打1四球に抑えました。まずまずのアピールとなったのではないでしょうか。この日の最速は143キロながら、カットボールのキレがよかったようで奪った6個のアウトのうち4個はゴロアウトでした。このカットボールが森投手の一つの武器になりそうです。
カットボール以外にもカーブやチェンジアップもあり、それらを織り交ぜた緩急をつけたピッチングが持ち味でもあります。特にチェンジアップの質は高そうなので、実戦での登板が楽しみです。
玉村投手、高橋昂投手といった床田投手以外の左腕投手の出来がいまいちなので、森投手にも開幕投手ローテーション入りの可能性が十分にあると思います。他チームの選手相手にも通用するか、注目していきたいです。
日南キャンプから首脳陣の高評価を得ているドラフト5位の松本投手もフリー打撃でアピールに成功しています。羽月選手、宇草選手ら打者7人と対戦し、無安打1奪三振の好投を見せます。制球がまとまっていたため、ストライク先行の投球ができていたようです。
また、フォークボールで宇草選手のバットを折るなど落ちる球の精度も良さそうです。昨年の都市対抗野球ではストレートの他にカットボールが良かったですが、このシート打撃ではフォークボールもよかったようです。落ちる球があれば中継ぎ適正が増すと都市対抗野球の際の記事にも記載していますが、その落ちる球をものにしているようなのでますます期待が高まります。キャンプに入って「フォークの精度が高まっている」と本人もかたっているので、今後が楽しみです。
一方で、ドラフト1位の黒原投手は滅多打ちにあい、プロの洗礼を浴びています。打者11人相手に被安打8、四球2とわずか2つのアウトしか取れない残念な内容でした。打たれた8安打のうち5安打はファーストストライクを捉えられたものでした。本人からすると修正する間もなくあっという間の出来事だったことでしょう。
実戦的な登板はこのシート打撃が初登板だったので、全員本格的な対戦は初めてのはずです。その初球を打たれたとなると、プロのレベルの高さを黒原投手も感じたのではないでしょうか。佐々岡監督も語る通り、これが本番ではなくまだキャンプの中盤でよかったです。
技術的な面では、「リリースポイント(ボールを手から離す位置)が前になっていないため、ボールが見えやすく、タイミングがとりやすい」ところが原因だったようです。まだまだ入団したての選手なので、学ぶことも多いですね。
ここ2年のドラフト1位が森下投手、栗林投手と同じ投手で新人王を獲得しているということもあり、プレッシャーもかかるかもしれませんが、黒原投手は黒原投手のペースで成長してくれればいいと思います。元々完成度が高いという売りではないので、ファンも長い目で見守る必要がありそうですね。黒原投手が中継ぎ左腕として、救世主となることを期待しています!
17日にはブルペンで試行錯誤しながら87球を投げ込んでいます。佐々岡監督から直々に助言をもらい、新たな投球フォームにも挑戦しているようです。日南キャンプでもボーク疑惑を指摘され、フォームの改造を余儀なくされていたのでそのフォームがしっくりきていないのかもしれません。
キャンプはまだまだあるので、キャンプが終わるまでには新フォームを自分のモノにしてほしいですね!
2月19日の練習試合で初登板へ!
そんなルーキー3投手は19日に行われる巨人との練習試合に登板することが予定されています。初の対外試合登板となるので、どのような結果になるか非常に注目しています。
個人的には森投手が複数イニングを投げてどこまで通用するのか注目しています。黒原投手の新フォームがどうなったか、シート打撃の雪辱を晴らすことができるかにも注目ですね!もちろんここまで最も評価が高いルーキーの松本投手からも目が離せません!
19日の先発投手は絶好調の床田投手が予定されています。こちらも楽しみですね。
【ルーキー3投手に関するニュース】
森が持ち味発揮、8人対戦1安打1四球 | 広島東洋カープ | 中国新聞デジタル (chugoku-np.co.jp)
ドラ5松本がシート打撃で快投 | 広島東洋カープ | 中国新聞デジタル (chugoku-np.co.jp)
【指揮官一問一答】広島・佐々岡監督、メッタ打ち食らったD1位・黒原拓未について「課題が見つかって逆によかった」 – サンスポ (sanspo.com)
【広島】ドラ1・黒原拓未、ほろ苦デビュー シート打撃で打者11人に5連打含む8安打1四球 : スポーツ報知 (hochi.news)
広島ドラ1・黒原 新フォーム好感触 監督助言でクイック見直し 19日G戦登板予定/広島カープ/野球/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
守護神栗林投手は制球力向上か?
昨年の新人王で、今年も守護神としての活躍が期待される栗林投手が今キャンプで初めてシート打撃に登板しました。打者11人相手に30球を投げて、3安打4奪三振。課題の制球力に改善が見られたようで、本人も手応えを感じている様子でした。
栗林投手は今季の目標として制球力の改善を掲げています。昨シーズンは52.1回を投げて与四球が28と投球回数の半分以上の四球を出してしまいました。被安打は23だったので、打たれたヒットより出した四球の数が多かったということになります。つまり、四球数が減ればさらに圧倒的なピッチングができるということになります。昨シーズンの成績でも十分立派だったのに、さらにレベルアップすると手が付けられなくなります。広島・栗林 制球力アップ手応え 初シート打撃登板 打者11人無四球4K/広島カープ/野球/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
このシート打撃では、ストライク率が73%で、3ボールにいったのがわずか1度のみと制球力の良さが光りました。オフの調整がうまくいっている証拠でしょう。ただ、一方でクイックで投げる際のバランスが悪いという課題も見つかったようです。沖縄キャンプ第2クールでこのクイックを意識して取り組むと本人は語っているので心配はいらないでしょう。
延長戦が12回まで行われる今季は栗林投手の回跨ぎもありえると佐々岡監督は語っています。酷使、酷使と語られることもありますが、昔から守護神が回跨ぎする場面はよく見られたので、頻回に回跨ぎをするのでなければ問題ないと思います。
回跨ぎより心配なのが連投です。栗林投手の場合ルーキーにも関わらず、日本代表に選出され昨シーズンは休む暇もありませんでした。また、オフもテレビ出演が多いなど完全に疲れがとり切れていないいないのではないかと思います。
近年のカープでは中崎投手や昨年引退した今村投手が中継ぎでの勤続疲労に悩まされていました。栗林投手もそのようにならないためには、若手のうちから投球管理を徹底する必要があるでしょう。昨シーズンは、4連投はさせないといった方針があり上手く管理していたように思います。今年は2年目となり、プロでの生活にも慣れてくるでしょうが、上述の通り昨年休む暇もなかったことなど考えると、今季も4連投は避けるといった管理を継続した方がいいのではないかと思います。
そのためには、栗林投手の代役を担うことができる投手の台頭が待ち望まれます。個人的には島内投手に期待していますが、守護神経験もあり復活が期待される中崎投手やフランスア投手も代役が務まると思うので彼らの復活が待ち望まれます。
沖縄キャンプ第2クールでは練習試合3試合が予定
沖縄キャンプの第2クールでは巨人、横浜、阪神との練習試合が予定されています。対外試合も増えてきていよいよサバイバルも激化してきます。
西川選手や坂倉選手といった主力級の選手の合流も近いと思うので、開幕一軍メンバー当落線上の選手はより一層のアピールが必要になってきます。
今後のキャンプからも目が離せません!
今後のキャンプの日程などは以下の記事に詳細をまとめているのでご確認ください!
キャンプの後にはオープン戦が始まります!オープン戦の視聴方法やチケット購入方法をまとめた記事もあるので、そちらもご確認ください!
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