カープはBIGBOSSこと新庄監督が率いる日本ハムファイターズとの三連戦に臨み、見事2勝1敗と勝ち越しました。
初戦はこの日から合流となった松山選手などの活躍で勝利、2戦目は1-4と敗れてまいましたが、3戦目には上本選手のサヨナラスリーランで劇的なサヨナラ勝ちをおさめ、2勝1敗となりました。
三連戦前はOP戦2位と好調だった日本は相手の勝ち越しは嬉しいですね。打線も実績組が合流したこともあり、上向いてきているのではないでしょうか。
今回の記事では3月12日と13日の試合ポイントをまとめていきます！
好投手・上沢投手相手に主力が奮起
12日の試合、日本ハムの先発はエース上沢投手でした。昨シーズンは12勝をあげた好投手相手に、カープ打線は10安打も打ち込みます。得点はわずか1得点と得点効率の悪さは相変わらずですが、個人個人のバッティングはよくなってきています。
固め打ちで状態上向き！1番・西川龍馬選手
1番起用された西川選手は3打数3安打とタイミングがばっちりあっていました。ここにきて西川選手の状態が上向いています。西川選手は1番打者や3番・4番打者もこなせるので、この試合の起用のようにシーズン中も1番での起用が考えられます。2019年には西川選手が1番打者としてはまったことでチームが勢いに乗った時期もありました。西川選手も一番打者だと何も考えずに思い切って振りにいけるため、嫌いではないと語っていました。積極的なバッティングな西川選手に一番打者は合っているかもしれません。
西川選手は春先の出だしが悪いイメージがあるので、開幕が近づくにつれて状態を上げてきてくれているのは頼もしいですね。今年は開幕から活躍してくれるはずです！起用法もまだ定まってないと思うので、今後のオーダーにも注目です。広島西川龍馬３安打固め打ちレギュラー当確「昨年みたいに、あんなベンチ温め役は…」 – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
連日の打点でアピール！松山選手
前日の試合でホームランを放つなど、今オフに体を絞ったおかげか体のキレがよさそうな松山選手がこの試合でも上沢投手からタイムリーヒットを放っています。2アウトから内角のカットボールを上手く打ってのタイムリーヒットです。今年も松山選手の勝負強さには期待ができそうです。
さらに、相手選手の送球が乱れる間に二塁へ進塁しています。前日の試合でも足が速くなったと感じましたが、このような積極的な走塁はここ数年の松山選手からは見られなかったので嬉しい場面でした。体のキレが戻ったからこそできた走塁とも言えるでしょう。やはり今年の松山選手は期待できます。
もう年齢も36歳と若くないので全試合フル出場というのは難しいかもしれませんが、大事な場面での代打の切り札や頼れるスタメンとして2017～2018年頃の好成績を残してくれるはずです！
苦手な変化球を上手く打った末包選手
ここまで変化球にからっきしで課題がはっきりしていた末包選手が、上沢投手のフォークボールを上手く打ってレフト前ヒットにしています。上沢投手の得意球であるフォークを初見でヒットにしたのは素晴らしいです。さらに、苦手の変化球を打ってのヒットなので評価が高いですね。
阪神戦でも秋山投手のカーブを上手くとらえるなど、変化球への対応力の向上が見られつつあります。このフォークを打ってのヒットは本人も自信になるはずです。打順が7番となったこともいいのかもしれませんね。
ストレートの強さや苦手の変化球への対応力の向上の速さを見ると、やはり末包選手のバッティングへの期待は膨らみます。首脳陣が我慢してでも起用したくなるのも分かります。このままいけば開幕スタメンはおそらく固いでしょう。少なくともマクブルーム選手の一軍合流まではライトかファーストでのスタメンになるはずです。マクブルーム選手の合流までにインパクトのある結果を残すことができればそのままスタメン奪取もあります。
カープの補強ポイントである右の長距離打者になれる逸材なので、今後の成長がとても楽しみです。OP戦で少なくともあと一本ホームランを見ることができたら最高ですね！
小園選手に生まれたOP戦初長打！
ここまでのOP戦では長打が出ていなかった小園選手ですが、ここ数試合は凡打となる打席でも打球が上に上がる（フライになる）ことが増え、長打もそろそろ出るのではないかと思っていました。
そんな中、12日の試合でついに長打となるツーベースヒットが生まれました。やはり今年の小園選手のバッティングには心配ありませんね。これからもっともっと長打が増えるはずです。翌日の13日の試合でもツーベースヒットを打っているので、開幕に合わせていい感じで調子が上がってきています。
今年は最低でも打率3割、本塁打10本は記録してほしいところです。小園選手のポテンシャルなら達成できるはずです。打順は3番になるか5番になるか決まっていませんがどちらの打順でも期待できます。まだ高卒4年目ですが主力としての活躍が期待される小園選手、今季はどのような成績を残してくれるか楽しみですね！
5回の走塁はアリ！！
この試合は5回2アウトからの走塁が一部で話題になりました。そのシーンとは5回2アウト2塁の場面。打者は會澤選手、走者は小園選手でした。
この場面で會澤選手はレフト前ヒットを放ちますが、レフトは前進守備を敷いていました。二塁ランナーがホームへ帰るにはやや浅い守備位置かなと思われましたが、河田コーチは迷わず腕を回し小園選手はホームへ突っ込むことに。結果はレフトの浅間選手から素晴らしい返球がありホームタッチアウトとなります。
このシーンで「なんで腕を回したのか？」などといった意見も多くみられましたが、個人的にこの場面でホームへ突っ込ませたのは”あり”と考えます。2アウトという状況で相手投手は連打が見込めない上沢選手、小園選手も足は遅くなく送球が少しでもそれればセーフになる、といったことを考えるとアウト濃厚でも突っ込ませて良かったと思います。
今年のカープは特に得点力不足が予想されるので、こうした積極的な走塁も重要になります。オープン戦ということもあり試したといった感じではないでしょうか。実際にタイミングは余裕でアウトでしたが、少し送球がそれていればセーフだったのではないかと思われます。
シーズンに入ってこのような走塁ばかりではまずいですが、きっとセーフとなる場面も増えてくるでしょう！オープン戦の間はこうしたチャレンジをどんどんしてほしいと思います！
森下投手は万全！會澤選手とのバッテリーもいける？
12日の先発は森下投手でした。6回を投げて被安打5、自責点2と好投を見せてくれました。この日はストレートの球威、変化球のキレともに抜群でした。開幕へ向けて準備万端ではないでしょうか。
この日の昨シーズンはバッテリーを組み機会が少なかった會澤選手とバッテリーを組みました。昨シーズンは會澤選手とバッテリーを組んだ試合で森下投手がいい成績をのこすことができなかったこともあり、「森下投手と會澤選手の相性が悪い」といった疑惑もありましたが、この日の出来を見る限り問題なさそうですね。
今シーズンは森下ー會澤バッテリーも増えるでしょう。森下投手の登板が予想される開幕二戦目の捕手に注目です。
13日のヒーローはもちろん上本選手！
広島・上本“プロ初本塁打”がサヨナラ３ラン 途中出場で左翼席へ/広島カープ/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
13日の試合は意外な幕切れでした。9回2アウトランナー1,2塁の場面でバッターは上本選手。守備のイメージが強い選手だけにこの場面では大きく期待されていなかったのではないでしょうか。
ところが、追い込まれてからのツーシームを上本選手はレフトスタンドへ運びました。上本選手はプロ入り後OP戦・公式戦でホームランを放ったことがなかったので、これが一軍での初本塁打となりました。打ったあとのバット投げもカッコよかったですね！！
これまでは守備固めとしての途中出場や代走としての起用が多い上本選手でしたが、ここ2年は打撃も向上しています。この日の本塁打も強烈なあたりでしたし、堂林選手や林選手といったほかのサード候補が奮わない現状を考えると上本選手もサードの争いに加えていいと思います。守備では上本選手に分があるので開幕スタメンもありえます。
普段はおちゃらけてふざけているイメージのある上本選手ですが、責任感が強く熱い男でもあります。2020年のサヨナラタイムリーヒットを放った場面では、喜ぶどころが涙を流していました。その試合で守備固めとして出場した上本選手でしたが、守備でミスを犯していました。その悔しさがあったため、タイムリーヒットを打った後の号泣に繋がりました。広島・上本 プロ初サヨナラ打で号泣のワケ | 東スポのプロ野球に関するニュースを掲載 (tokyo-sports.co.jp)
こういった熱い男であるので相当な危機感もあるのだと思います。そうした危機感が打たせたサヨナラホームランともいえるでしょう。かなり大きいインパクトを残しているので、今後のOP戦でも起用してほしいですね！活躍が続けば開幕スタメンも見えてくるはずです。残り5試合、上本選手の”バッティング”にも注目です。
遠藤投手はまた好投！先発ローテ入り濃厚か
13日の先発は開幕ローテーション候補の遠藤投手。4回を投げて3安打3奪三振無失点と好投を見せました。前回の登板に続いての好投となり、開幕ローテーション入りがグッと近づいたのではないでしょうか。
この日も無四球ですし制球は明らかに改善されています。ストレートの他にスライダーとチェンジアップを上手く操れているのが大きいですね。好調日本ハム打線を無失点に抑えたことからも非常に良いピッチングだったということが分かります。
この試合の登板でオープン戦は8イニングを投げて無失点となりました。開幕ローテーション入りを確定してもいい気はしますが、まだ最終決定とはいかないようです。個人的に佐々岡監督は遠藤投手に対してあえて厳しくしているようにも感じます。自身の二軍投手コーチ時代に見た選手でもありますし、遠藤投手のことをよく知ってのことでしょう。その厳しさが最近好調の遠藤投手の土台となっているかもしれません。
遠藤投手もこの佐々岡監督の期待に応えるべく、20日のソフトバンクとのOP戦でぜひ好投してほしいです！
小林投手もローテ入りのチャンスあり
そんな遠藤投手に待ったをかけるのが高卒2年目の小林投手です。この日はリリーフとして登板すると、3イニングを投げて被安打1、奪三振2、無失点と好投を見せています。これまでのOP戦二試合ではともに失点を喫しておりアピールに欠けていましたが、この日の登板はいいアピールになったのではないでしょうか。
高卒二年目ながら期待の大きな選手なので、今シーズンはプロ入り初勝利は達成してもらいたいところです。内容で見れば遠藤投手に決定してもいいと思いますが、小林投手もまだ候補となっていることから首脳陣の小林投手への期待値の大きさも分かります。高卒一年目から村上選手を相手に二つの三振を奪うといったピッチングを見せられると期待値が大きくなるのも当然ですよね。
個人的にはまだ高卒二年目ということもあり、昨年のヤクルト奥川投手のように中10日程度のペースで一軍の舞台を経験するのが理想的だとは思いますが、どのように起用する方針なのでしょうか。小林投手のローテーション入りにも注目です！
20日の登板でローテが決まる
遠藤投手は20日のOP戦ソフトバンク戦に、小林投手も20日のウエスタンリーグ中日戦に登板します。その登板結果を踏まえてローテーション入りが決まるようです。最後の最後まで熱いローテーション入り争いが繰り広げます！【鯉将一問一答】広島・佐々岡真司監督、上本崇司の劇的サヨナラ３ランは「（応援に）力をもらった感じ」 – サンスポ (sanspo.com)
どちらがローテーション入りとなっても非常に期待できるで、楽しみですね！
中堅・若手選手は奮起を！
この2試合では主力以外の若手・中堅選手のアピールに欠けました。
12日の試合では、5回までに10安打放ちますが主力が交代してからの6回以降はわずか1安打に終わっています。途中出場の中村奨成選手や中村健人選手は2打数無安打とせっかくのチャンスを活かせませんでした。
12日の試合の途中出場選手でアピールできたのが、ツーベースヒットを放った野間選手です。ここまでのOP戦で無安打だったので11打席目にしてOP戦初安打となりました。
そのアピールが認められ、13日の試合ではスタメンに名を連ねましたが4打数無安打とアピールできませんでした。さらに、8回無死一塁の場面ではバントを失敗し空振り三振してしまいます。キャプテンでもあり中堅選手にもなる野間選手であれば、決めなければならない場面でした。
野間選手はその身体能力の高さなどから首脳陣・ファンからの期待が大きい選手です。それだけにこうした”決めなければいけないプレー”をしっかりできないのは残念ですし、見ていて悔しくなります。キャプテンとなり期待も大きかったのですが、この試合を終えてOP戦は15打数1安打となりました。外野の争いでも大盛選手や末包選手に比べると明らかにアピール不足なので、外野のレギュラーは現時点で厳しいのではないでしょうか。もう大卒8年目の選手となるので、レギュラーでないことの危機感をもってやってほしいですね。
2018年のような成績を残すことができる力はあるので、何かのきっかけで覚醒してくれたらいいなと思います。
他にも、13日の試合でスタメン出場した中村奨成選手も4打数無安打と結果を残せませんでした。ブレイクを期待している選手だけに残念な結果です。OP戦も残り試合が少なくなるにつれて、レギュラー以外の出場機会も減ってきます。残りわずか5試合となったので、これまで以上に1打席1打席でアピールしなければなりません。
レギュラー組以外の若手・中堅選手がレベルアップすることでチームも全体的にレベルアップします。日本ハムを見ていると、いろんな選手が活き活きとアピールをしていたのでカープでもああした競争をしてほしいと思います。そのためには、ここに挙げたような選手の活躍は必須なので、OP戦最後の5試合には控え組のアピールにも要注目です。
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