カープのミレニアム世代特集！小園選手・林選手・羽月選手ら若鯉の2021年の活躍と今後への期待

最近「ミレニアム世代」という言葉を聞く機会が増えているのではないでしょうか？

プロ野球界で今年高卒3年目の選手達は「ミレニアム世代」と呼ばれます。カープで言うと、小園選手や林選手が「ミレニアム世代」に該当します。

そんなカープの「ミレニアム世代」の選手達への期待度が今盛り上がっています。今回はそんなカープのミレニアム世代の選手に注目したいと思います。

ミレニアム世代が注目される理由

「ミレニアム世代」が野球界で注目されている理由は至ってシンプルです。この「ミレニアム世代」と呼ばれる世代の選手達には将来が期待される選手が多くいるからです。

以下に主なミレニアム世代の選手を記載します。

まだ高卒３年目にもかかわらず、すでに24人が１軍デビューを果たしている期待の若手が多い世代であることがわかります。 このように「ミレニアム世代」には、期待の大きい選手が多くいます。

夏の甲子園で金足農業旋風を巻き起こし、皆さんもご存知の吉田輝星選手や夏の甲子園優勝に貢献した藤原選手、根尾選手もこの「ミレニアム世代」です。

ちなみに、ミレニアム世代の選手達が高校三年生だった時の春のセンバツと夏の甲子園のベスト4は次の通りです。

2018年春　センバツ

2018年夏　選手権

カープの「ミレニアム世代」の選手

カープには「ミレニアム世代」の選手が5人います。5人中4人がすでに1軍デビューを果たしている、”豊作”名世代です！

将来は彼らがカープの主軸を担うと考えると今からワクワクします！

それでは、それぞれの選手のこれまでの成績や特徴を確認していきましょう。

高卒三年目にして規定打席到達：小園海斗選手

カープ小園海斗が狙うはレギュラー定着。攻守に欠かせぬポイントゲッターに｜carp｜編集部コラム｜広島アスリートマガジン (hiroshima-athlete.com)

まずは、ドラフト1位で入団し、2021シーズンには高卒3年目での規定打席に到達した小園選手です。

小園選手のこれまでの成績はこのようになっています。田中広輔選手の不調があったとはいえ、1年目から200打席与えられていることからそのポテンシャルの大きさがわかります。

2年目の2020年こそ一軍出場はわずか6打席に終わっていますが、3年目の今季ついに規定打席に到達し、打率も.298とリーグ8位の好成績を残しています！

規定打席に到達するためには安定した成績を残し、試合に出続けることが必須になるので、誰もが達成できるというわけではありません。そんな規定打席到達を高卒3年目で、しかも守備での負担が大きいショートのレギュラーとして達成した小園選手は素晴らしいと思います！

ショート候補には田中広輔もいますが、現状のショートのレギュラーは小園選手と言ってもいいのではないでしょうか？

日本を代表する選手達の成績と比較！

そんな小園選手の成績を同じ広島の鈴木誠也選手・同じショートストップの巨人・坂本選手、日本を代表するセカンドのヤクルト・山田選手の高卒3年目成績と比較してみましょう。

現在日本を代表して活躍している選手の高卒3年目時の成績と比べても、2021年の小園選手の成績はそん色ないどころか、山田選手と鈴木誠也選手よりいい成績を残しているようにも思えます。

この成績から見ても、小園選手が将来日本を代表するショートへ育つことが期待できますよね！

まつやん

特に打率では山田選手と鈴木誠也選手を上回っており、小園選手のすごさがわかります。それにしても、坂本選手の高卒3年目時の成績はえげつないですね。。。

小園選手の課題とは？

そんな小園選手の現状の課題は「出塁率の低さ」です。

上の成績表でもわかる通り、ほかの3選手と比べて小園選手の出塁率が低いことがわかります。

四球数を見ると、481打席に立って四球数はわずか13個となっています。

現代の野球では、打率より出塁率が重視される傾向があるので、小園選手は出塁率をあげるために四球数を増やす必要があります。そのためには、今以上に選球眼を磨かないといけません。

小園選手自身も出塁率が低かったことを課題としてとらえているようで、広島東洋カープの公式ブログ「スコアライフ」では以下の通り記載されています。

出塁率が良いとされる目安については以下の記事をご覧ください！

【野球用語】OPS・出塁率・長打率とは？それぞれの計算方法や目安を簡単に紹介！各指標のシーズンランキングも！

近年プロ野球界では打撃の指標としてOPSが重要とされるようになってきました。本ブログでも、度々OPSを用いてカープの選手を評価しています。野球を見始めてまだ間もない方や昔からの野球ファンの中にもOPSと言われても何のことかReadMore...

hiroshimatsuyan.com

2022.01.28

まつやん

本人も自身の課題を自覚し、今年の成績に満足することなく課題解決に向けて練習に励んでいる姿から来期の小園選手はさらに進化するに違いありません。

高卒三年目でサードのレギュラーへ一歩前進：林晃汰選手

“次代の4番候補”カープ林晃汰が語る自身の魅力。「恐れず、思い切って振る！」｜carp｜インタビュー｜広島アスリートマガジン (hiroshima-athlete.com)

続いて紹介するのは、今年大ブレークを果たした林 晃汰選手 です。

2021年シーズンは102試合に出場し、打率.266、10本塁打、40打点の成績をマークしています。

球団の高卒３年目での２桁本塁打は2012年の堂林選手以来で、左打者では1992年に19本を放った前田智徳氏以来となりました。

6月には月間で打率.344、2本塁打、17打点を記録し、一軍で何かをつかんだようにも見えました。

高校時代には通算49発を放ったパンチ力と広角に長打を運べるバッティングが魅力の林選手、1年目からウエスタンリーグで高卒1年目の新人では最多タイとなる7本塁打を放つなどもともと期待の大きな選手でした。

そんな林選手が将来カープの4番打者として活躍することを期待させてくれる1年になりました。

まつやん

林選手はチーム内のコロナウイルス蔓延によってめぐってきたチャンスを見事ものにし、スタメンの機会を得ることができるようになりましたね。

似たタイプの高卒3年目の成績と比較

林選手はよくヤクルトスワローズの村上選手に似ているともいわれます。おそらく、同じ左打者で体格が似ているからだと思いますが。。。

そんな村上選手の高卒3年目の時の成績と2021シーズンの林選手の成績、また同じ左打者の西武ライオンズ森友哉選手の高卒3年目の時の成績を比較してみましょう。（同じ左打者で中距離～長距離タイプの打者で現在一軍で活躍している選手を選びました）

ちょっと村上選手の成績が規格外すぎてあまりいい比較にはなりませんでした・・・（笑）

全体的に村上選手と森選手の成績からは劣っていますが、高卒3年目で2桁本塁打というのはやはりすごいですね！

小園選手の課題にもあげましたが、林選手も四球数が少ない点が今後の課題ではないでしょうか。

そんな林選手ですが、雑誌のインタビューで不調時に立ち戻れる場所を見つけたとも語っています。1年を通じて活躍するプロ野球選手からはよくこの「立ち戻る場所」が重要という話を聞きます。

その「立ち戻る場所」を高卒3年目にしてすでに見つけた林選手、来季以降のさらなる進化に期待が持てます。

─そこから林選手の快進撃が始まり、5月29日のロッテ戦（ZOZOマリン）でプロ初本塁打を放つと、6月に入っても勢いが止まらず、6月月間で打率.344、2本塁打、17打点を記録。これだけの数字を見ると、一軍で何かつかんだものがあるのではないでしょうか?

「ちょくちょく打てなくなる時があったのですが、そこですぐに修正できるようになったのは成長した部分かなと思います。状態が悪い時に『こういう風に直せば大丈夫なんだ』と立ち戻れる場所を自分の中で持つことができたので、良い成績につながったのかなと思いますね」

─具体的にどういった部分を修正されるのでしょうか?

「基本に戻って考えることがほとんどです。例えば、昨年までは打球を飛ばすイメージを〝上へ〟という意識でいましたが、今季は〝下へ〟という意識に変えました。もともと上に打ちたいタイプの打者なので力みを和らげるという意味でも下への意識を持つようにしました。そういったことも含めて、今年二軍で結果が出なかった時期にコツコツ取り組んできたものが、自分の打撃を支える土台としてできてきたのだと思います」

開幕当初は打率1割台。林晃汰はどのようにして一軍切符を勝ち取ったのか（広島アスリートマガジン） – Yahoo!ニュース

まつやん

林選手も来シーズンは今シーズンよりもっともっといい成績を残してくれるのではないでしょうか？

俊足が持ち味！羽月隆太郎選手

【カープ熱き戦いの記録2020】高卒2年目・羽月隆太郎が鮮烈デビュー！ 初安打初打点でカープファンの心をワシづかみ（8月7日・阪神戦）｜carp｜連載｜広島アスリートマガジン (hiroshima-athlete.com)

続いては、2021シーズンでプロ初ホームランを放った羽月選手です。

昨シーズン一軍デビューを果たした羽月選手ですが、今年はプロ初ホームランや初盗塁を記録するなど、各指標で昨シーズンを上回り、成長を感じさせてくれるシーズンでした。

しかし今年は、5月20日に新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で、陽性判定を受けたことが発表され、5月21日に「感染拡大防止特例2021」の対象選手として出場選手登録を抹消されたり8月5日に右手有鉤骨骨折による骨片摘出手術を受けるなど、怪我やアクシデントに見舞われたシーズンでした。

そんなシーズンでしたが、少ない出場機会で6盗塁を決めているところはさすがですね。今シーズンカープの最多盗塁は曽根選手、鈴木誠也選手、野間選手の9盗塁と少し物足りない成績でしたので、盗塁技術に定評のある羽月選手にかかる期待は大きくなります。

まつやん

林選手や小園選手の活躍で感覚がおかしくなっていますが、高卒3年目ですでにホームランを放って6盗塁も決めている羽月選手もすごいですね！これからの活躍に期待です！

東出コーチの成績と比較

羽月選手は個人的に東出コーチとタイプが似ていると思います。小柄な体格と左打者、俊足といった共通点からそう感じているだけかもしれません。（羽月選手は169cm、東出コーチは171cm）

そんな左打者の高卒3年目の時の成績と羽月選手の成績を比較してみましょう。

じっくりと成績を比較してみたところ、東出コーチの高卒３年目の成績がすごくよかったです（笑）

羽月選手の打席数が少ないため比較はできませんが、羽月選手の出塁率・長打率はともに東出コーチの高卒３年目の時の数字と近いものになっています。

東出コーチはこの成績を残した7年後の2008年シーズンと2009年シーズンにセリーグのベストナインに選ばれています。

羽月選手にもベストナインを獲得できるように打撃力を磨いてほしいと思います。

自慢の俊足を生かすためには、もっと出塁する必要があるので打率と出塁率をあげていかないといけませんね。

1年目から二軍で規定打席未達ながら打率.300を達成するなど打撃力にも定評があるので、一軍の投手のボールに慣れれば自然と打率・出塁率もあがってくるのではないでしょうか。

高校時代は二刀流！中神拓都選手

同期の一軍デビューが刺激に。カープ中神拓都が語る今の思い。｜carp｜編集部コラム｜広島アスリートマガジン (hiroshima-athlete.com)

続いてはドラフト4位で入団した中神選手。カープのミレニアム世代では唯一、一軍経験がない選手になります。

中神選手は高校時代、投手と内野手の二刀流で活躍しました。投手をすれば最速１４６キロを誇る強肩と５０メートル５秒９の俊足が自慢。さらに高校通算４６本塁打と長打力も魅力的な選手です。

今シーズンはファームで打率.148、1本塁打、8打点と寂しい結果に終わりましたが、シーズン終了後のフェニックスリーグでは大きなホームランを放つなど、その打撃力を活かしてアピールしています。

そちらの本塁打はこちらの記事で確認できます。【カープ】フェニックス・リーグ結果 広島VS西武ライオンズ 2021/11/1

その後行われた秋季練習では、一軍メンバーが主体のマツダスタジアム組の練習に参加しました。このことから、首脳陣も中神選手へ期待していることがうかがえます。【カープ】2021年秋季練習参加メンバー発表！

さらに、秋季練習中に行われた紅白戦では3打数2安打と活躍し、一軍首脳陣の目の前でのアピールにも成功していました。

そんな中、「左手有鉤（ゆうこう）骨鉤骨折骨片摘出術」を受けたことが発表されました。広島、中神拓都が左手手術　10日の紅白戦ではフル出場３打数２安打 – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

これから一軍でアピールかといった中での痛恨の一軍離脱となってしまいました。

周りの同期が一軍デビューし、一軍の舞台で活躍している姿をみると焦る気持ちもあるかもしれませんが、持っている能力は素晴らしいのでまずはしっかりとけがを治して、再び二軍でアピールし続けてほしいですね。

期待の若手右腕：田中法彦投手

カープの高卒2年目、田中法彦が1回無失点デビュー！「今年は特にストレートの質を意識しています」｜carp｜編集部コラム｜広島アスリートマガジン (hiroshima-athlete.com)

カープのミレニアム世代で唯一の投手、田中法彦投手

すでに2020年のシーズンで一軍デビューしています。2試合に登板し無失点と一軍でもある程度通用するのではないかと期待をさせてくれる結果を残しています。

2021年シーズンは二軍で防御率が4.46と奮わなかったこともあり、一軍での登板機会はありませんでしたが、フェニックスリーグでは本来のピッチングを取り戻し、防御率0.00でフィニッシュしています。

フェニックスリーグでは防御率だけでなく四球率もチームトップレベルの成績を残しています。詳細の成績はこちらの記事をご覧ください【カープ】2021フェニックスリーグ総括！最終順位・チーム内首位打者や本塁打王まとめ！

まずは敗戦処理からアピールすることになるか？

フェニックスリーグでも好成績を残した田中投手には、来季一軍で活躍することが期待されます。

一軍で登板するとなるとまずは敗戦処理の役割を任せられることになるでしょう。

敗戦処理という役割の中で好投を続けることで、チーム内での序列も上がり勝ち試合での登板、勝ちパターン入りとなっていくでしょう。

来季中に勝ちパターン入りするということはなかなか難しいと思いますが、勝ち試合を任せられるような投手にはなってほしいと期待しています。

最速152キロを出す本格派右腕田中投手の2022シーズンの活躍に期待です。

まとめ

今回はカープのミレニアム世代の選手たちについてまとめました。

高卒３年目ながらすでにほとんどの選手が一軍を経験しているという、非常に大きな期待が持てる世代です。

近い将来は、彼らがカープの中心選手となるのではないでしょうか。

高卒4年目となる来季の彼らの活躍にも期待ですね！

ミレニアム世代の選手たちの活躍をテレビ・ネットで観戦したいという方は、ぜひ以下の記事を参考にカープの試合中継のオススメ方法をご確認ください！

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2022.02.02