広島の坂倉将吾捕手(23)が21日、今季最も劇的なサヨナラ打を放った打者を選ぶ「スカパー! ドラマティック・サヨナラ賞」のセ・リーグ年間大賞に選ばれました。
対象となった試合は、9月7日の中日戦。3―7の4点ビハインドで迎えた九回。2死から西川選手、鈴木選手の連続適時打で2点差に迫ると、坂倉選手が中日の守護神R.マルティネス選手からサヨナラスリーランホームランを放った試合です。
このサヨナラ打は坂倉選手にとっても初のサヨナラ打で、2021年シーズンのチーム初のサヨナラ試合ともなりました。※この試合が2021シーズン唯一のサヨナラ勝ち
今年は打率もセリーグ2位とブレークを果たした坂倉選手、来季はさらなる活躍が期待されます。
対象となった試合の振り返り
広島・坂倉「来季も頂けるよう」ロッテ・岡「母にプレゼントを」サヨナラ賞年間大賞/野球/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
この試合は森下投手が6回途中でKOされ、点差を縮めた直後の8回表にはコルニエル投手の乱調により4点差に広げられるなど、敗色濃厚の試合でした。
ましてや、9回裏に中日はセーブシチュエーション出ないにもかかわらず、守護神のR.マルティネスを投手を投入。
テレビ観戦していた私も、さすがに今日は無理かと思っていました。
そんな予想を見事に覆したのが、坂倉選手の一発です。連打で得点を重ねていましたが、ヒットというものはそう続くものではありませんから、ここらで一発が出ないと結局は負けてしまうだろうと思っていた矢先、坂倉選手が逆転サヨナラホームランを放ったのです。
さらにこの試合は坂倉選手が規定打席に到達した記念すべき試合で、自ら規定打席到達を祝福する一発となりました。さらに、規定到達とともに首位打者に躍り出るといった坂倉選手にとって嬉しい1日になりました。
今季のR.マルティネス投手の被本塁打はわずか1とホームランをほとんど打たれない投手です。
そんな投手から唯一ホームランを放った坂倉選手の打撃力はリーグ屈指と呼んでもいいのではないでしょうか。
インコース高めのR.マルティネス投手の速くて力強いボールをスタンドへ運べる選手はなかなかいないと思います。
この試合はかつての「逆転のカープ」を思い出させてくれるような試合で、カープファンの中でも2021シーズンのベストゲームにランクインするのではないでしょうか。
何度見ても気持ちいいホームランですね!決してコースも甘いところではないですが、坂倉選手がうまく腕をたたんでさばいています。このボールをホームランにする打撃技術には惚れ惚れします
大ブレークを果たした2021シーズン
広島・坂倉「捕手として勝ちたい」 一塁挑戦で打者としてブレークも、来季は本職にこだわる― スポニチ Sponichi Annex 野球
2021年シーズンは坂倉選手にとって飛躍の年になりました。
坂倉選手は高卒1年目から2軍で好成績を残し、将来活躍すること間違いなしと期待されていた選手です。
1年目のファーム日本選手権では、チームを初の日本一へと導くスリーランホームランを元巨人・森福投手から放っています。左キラーで知られた森福投手から、あっさりとホームランを打った姿には衝撃さえ覚えました。。。
さらに高卒1年目から一軍デビューを果たし、初安打・初打点も記録しています。
期待されていた坂倉選手でしたが、一軍の舞台ではなかなか活躍することができていませんでした。
高卒3年目時にはプロ初本塁打を放ちましたが、本塁打はその1本のみで打率はわずか.230と期待に応えることができません。
高卒4年目の2020年は、出場試合、打席数ともに大幅に増やし、打率.287とまずまずの成績を残しますが、主軸と呼べるほどの成績ではありませんでした。
そして、高卒5年目の今季ついに、打率.315(セリーグ2位)、12本塁打、OPS.857(セリーグ7位)とブレークを果たしました。
特筆すべきは出塁率の高さで、出塁率.390は鈴木誠也選手、村上選手に続いてセリーグ3位にランクインしています。
山田哲人選手、坂本選手、丸選手といったリーグ屈指の打者の出塁率を上回っており、非常に優秀な数値であることがわかります。
出塁率が高い選手は、単純にアウトになる確率が少ないという意味で優れた選手です。さらに、調子が悪い時期には四球を選ぶなどしてある程度は塁に出ることができるので、成績を大幅に落とすことも少ないです。
そのため、坂倉選手は来期以降もシーズンを通じて活躍することが期待されます。
出塁率の高い選手は非常に貴重な選手です。近年では、打率より出塁率が重視される傾向もありますね。
来季の適正打順は?
今季終盤は5番打者としての起用が多かった坂倉選手。来季はどの打順での起用が増えるでしょうか。
個人的には3番打者として起用してほしいと思っています。
その理由は2つあります。
1つ目の理由は、3番打者に出塁率の高い坂倉選手がいることで、初回からチャンスになる可能性が高くなるからです。
三連覇中の広島も3番打者は出塁率が高い丸選手がすわっていました。初回から丸選手が出塁して先制点をゲットするなんて試合も多くありましたね。坂倉選手を3番で起用することで、強かったころの攻撃に似た攻めができるのではないかと思います。
出塁率が高い選手が3番にいる場合、相手投手は初回からその選手と必ず対戦することになります。
不安定な立ち上がりに塁に出る可能性が高い選手と対戦しなければいけないのは、相当嫌なはずです。さらに、坂倉選手を出塁させることによって4番打者にも打順が回るということも相手からするとプレッシャーになるはずです(カープは来季の4番打者が課題ですが・・・)
初回から先制点を獲得できる可能性が高まることに期待し、坂倉選手は3番打者としての起用がいいのではと考えます。
2つ目の理由として、来季のカープの上位打線に出塁率が高い選手があまりいないことが予想されるからです。
今季終盤のスタメンを見ると、1番宇草選手、2番小園選手といった形が多くありました。
この形で比較的多く勝つことができていたので、来季も基本線はこのオーダーになるのかなと思います。(1番打者はわかりませんが、2番打者は小園選手で固定する気がします)
彼らは優れた選手ではありますが、まだプロでの年数も少なく出塁率の低さに課題が残ります。特に小園選手は出塁率.320とリーグワースト8位の成績に終わっています。(小園選手の課題についてはこちらの記事でご確認くださいカープのミレニアム世代がすごい!2021年の活躍と今後への期待)
彼らの出塁率が向上することも考えられますが、現状の実力で見ると1,2番にさほど出塁率の高くない選手がすわることになります。
するとどうでしょう。3番打者にも出塁率が低い選手を置くと、初回から三者凡退で終わる確率が高くなりますよね?
初回からあっさり三人で終わるのはさみしいですし、相手投手を乗せてしまう可能性もあります。
ましてやどんな投手でも難しい立ち上がりを簡単に終わらせるのはもったいないですよね。
1,2番打者を務める選手に変に出塁を意識させることなく、彼ら自身のバッティングをさせつつ、三者凡退で終わることを防ぐためにも、3番に出塁率の高い坂倉選手を起用することは、有用な策ではないかと考えます。
5番坂倉もはまっていましたが、3番坂倉の方がより適正なのではないかと思います
気になる来季のポジションは?
本職がキャッチャーの坂倉選手ですが、今季は一塁手での出場も多くありました。
さらに、今オフには三塁への挑戦も報じられ、来季は三塁を守る可能性もあります。
本人はやはり捕手として試合に出場したいようですが、日本代表の會澤選手や守備力に定評のある石原選手もいるなど、捕手として全試合スタメン出場するのは厳しいかと思われます。
しかし、坂倉選手の打撃力をベンチに置いておくのはもったいないので、捕手として出場しない場合も一塁手か三塁手で出場してほしいと思います。
もちろん”打てる捕手”としてキャッチャーでの出場を多くしてほしい気持ちもありますが、全試合捕手で出場というのも負担が大きくなるので、投手との相性をみての起用でいいのではないでしょうか。
マクブルーム選手の実力が未知な部分もあるためわかりませんが、現状ファーストに絶対的な選手がいるわけでもないので、捕手として出場しないときはファーストでの出場がメインになるでしょう。
サードの練習は、あくまでオプションのようなもので来季からサードで試合に出る可能性は低いかなと思います。サードの守備も難しいですしね・・・【カープ】坂倉選手・三塁挑戦へ!あの選手も昔はサブポジションを守っていた?
下の記事にある通り、マクブルーム選手が不動の4番でファーストしか守れないといった場合にのみ、サードとしての出場が現実味をおびるのではないでしょうか
【カープ】ライアン・マクブルーム選手は日本で活躍できるのか?バッティングの特徴や期待される役割を考察!
そして今秋から三塁にも挑戦し始めた。これは、新外国人・マクブルームと一塁で重ならないようにするための新構想。先発として起用し続けたい首脳陣からの期待の表れと言える。それでも会見では、本職へのこだわりを隠さなかった。
「もちろんチーム事情があるので(どの守備位置でも)しっかりとやります。ただ僕の中では、やっぱり捕手で出たい。今季は捕手としてチームで一番多く先発したけど負け越した。悔しいし、しっかりと鍛え直したい」
今季の捕手での先発数は「54」。故障で一時離脱した正捕手の会沢の「47」を上回った。しかし坂倉の先発マスク時は24勝27敗3分けと、貯金をつくることはできなかった。
「捕手として勝ちたいんです。1試合通してマスクをかぶり、勝ってあそこ(マウンド)に集まるのは何にも代えられない。だから(捕手に)こだわりたい」
広島・坂倉「捕手として勝ちたい」 一塁挑戦で打者としてブレークも、来季は本職にこだわる― スポニチ Sponichi Annex 野球
まとめ
今回は今季ブレークを果たし、 「スカパー! ドラマティック・サヨナラ賞」のセ・リーグ年間大賞 も受賞した坂倉選手についてまとめました。
坂倉選手への期待は非常に大きく、来季は主軸としてチームを引っ張ってもらいたいですね。
来季は本塁打数も増えることになるのではないでしょうか。
坂倉選手の2022年シーズンに期待です!
よろしれば下のボタンからクリックをお願いします!
にほんブログ村
コメント