2022年初の対外試合となる横浜ベイスターズとの練習試合が2月16日に行われました。
結果は4-6と惜しく敗れ、今シーズンの対外試合は負けスタートとなりました。
練習試合なので勝敗は二の次ですが、やはり負けると悔しいですね。。。
この試合ではアピールに成功した選手もいれば、今後の課題が見つかった選手もいます。
そんな選手たちを個人的にピックアップしてまとめました。試合を見逃した方も試合を簡単に振り返りたい方もぜひご覧ください!
選手に関するニュースもまとめているのでぜひご覧ください!
W中村がまたもやアピールに成功!
先日の紅白戦からアピールを続けている中村健人選手・中村奨成選手が初の対外試合でもアピールに成功しました。
中村奨成選手は4打数3安打と両チーム唯一の猛打賞を達成する活躍を見せます。横浜ベイスターズの石田投手・濱口投手といった今シーズンのローテーション入りが想定される投手から2安打を放ったのはいいアピールになったのではないでしょうか。
濱口投手との2打席目の対決ではバットを折りながらセンター前ヒットを放ちます。この打席は中村奨成選手の”選球眼”が光ったと思います。
この打席、中村奨成選手は濱口投手の1球目・2球目のきわどいチェンジアップをしっかりと見逃すなど、”選球眼”を活かすことで3ボール1ストライクという打者有利のカウントをつくりました。打者有利のカウントを作ることで、中村奨成選手はストレートでストライクを取りに来ると山を張りフルスイングすることができました。その読みが当たりフルスイングしたからこそ、濱口投手の威力のあるストレートを詰まりながらもセンター前へ運ぶことができました。
中村奨成選手の読み勝ちと言えますね。やはり中村奨成選手の”選球眼の良さ”は武器になります。
ただ、初回は牽制でアウトになるなど走塁面で課題もみられました。足が武器の選手としてプレッシャーをかけることは重要ですが、牽制で刺されたら元も子もないのでこういった凡ミスはなくさないといけません。
ルーキーの中村健人選手はチームの対外試合第1号ホームランを放ちアピールに成功しました。交代したばかりの相手投手の初球を積極的に振りにいってのホームランでした。
このホームラン、中村健人選手は豪快なスイングはしていないように見えましたが、打球はレフトスタンドまで伸びていきました。かつて広島でプレーしていた下水流選手が打つホームランのようでした。
下水流選手はよく”リストが強い”と言われていました。つまり、手首の使い方がうまいということです。バッティングでは手首ももちろん使うので、手首の使い方が上手ければ打球は伸びやすくなる傾向があります。
中村健人選手もおそらくこの”手首の使い方”が上手いのではないかと、このホームランで感じました。解説の達川さんも「手首が強いね」とおっしゃっていました。
中村健人選手の手首の強さを活かした長打が今後も見られるかもしれません。
ホームラン以外の打席も内容がよく、1打席目は1軍レベルの石田投手からストレートを3球続けられ後のチェンジアップをレフト前に運んでいます。ストレートを続けられた後の緩いチェンジアップにはタイミングがあわず体勢を崩されやすいですが、中村選手は下半身でしっかりとタメを作ってボールを呼び込んでヒットにすることができました。
濱口投手からも四球を奪っていますし、左投手相手にはかなり相性がよさそうです。横浜ベイスターズの開幕投手は左腕の石田投手や東投手が予想されるので、中村健人選手の開幕スタメン入りもあるかなと思います。(先日の記事ではスタメン予想にしていませんが笑)
左投手へは相性がよさそうなことが分かったので、右投手相手にはどういったアプローチをするのか見ていきたいですね!引き続き中村健人選手から目が離せません!
- 中村奨成選手:4打数3安打➡両チーム唯一の猛打賞!
- 中村健人選手:2打数2安打1本塁打1四球➡全打席出塁、両チーム唯一の本塁打!
広島中村奨成“ポスト誠也”へ存在感 両軍唯一の猛打賞「食らいついていく姿勢」佐々岡監督称賛 – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
W中村による外野手争いが激しくて面白いですね!二人とも開幕スタメンになる可能性が出てきました!
苦手の左腕克服?林選手
今季も昨シーズンに続く活躍が期待される林選手ですが、課題は対左投手へのバッティングです。昨シーズンは、右投手に対しては打率.280でしたが、対左投手の対戦成績は.237とかなり数字を落としてしまいました。さらに、左腕からは0本塁打とさらなる飛躍のためには対左腕投手を攻略することが求められます。
左投手との対戦では構えた際に右肩が入り過ぎる“悪癖”が原因となり、左投手からはあまり打てていなかったようです。右肩が入りすぎるとインコースのボールへバットが出にくくなってしまうこともありり、対左の成績が悪くなったのではないでしょうか。
この課題を改善するために、今オフは体を少し開いた打撃フォームに改造しました。広島林晃汰「左からも本塁打打ちたい」中軸定着へ打撃フォーム微修正 – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
この試合でも少し開いたような構えで打席に立っていたように思います。2本目の濱口投手からのヒットはこの打撃フォーム改造が正解に思えるかの一打でした。打ったのはインコースのストレートで、右肩が入るという悪い癖が出ていれば打てなかったボールでしたので、打撃フォーム改造がいい方向に向かっているからこそ打てた一打ではないかと思います。ただ、その後の濱口投手と左腕ディアス投手相手には三振を喫しているので、まだまだ対左投手の攻略法を完璧にものにしたとは言えなさそうです。
対左投手の成績があがるとシーズン成績も当然上がってくると思いますので、今後の練習試合・オープン戦で左投手相手に安打が増えることを期待したいと思います。
林選手といえば高卒3年目にして二桁本塁打を達成するほどの長打力が魅力なのであとはホームランをすぐ見れたら嬉しいですね!
【林選手と今オフのフォーム改造】
「誠也流」で苦手内角克服だ!! 広島・林 22年型打撃フォーム「大胆に変えていきたい」― スポニチ Sponichi Annex 野球
広島林晃汰「左からも本塁打打ちたい」中軸定着へ打撃フォーム微修正 – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
広島・林“ポスト誠也”へ左腕撃ち 覚醒から飛躍へ 課題克服で見据える不動の4番/広島カープ/野球/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
濱口投手からの安打は師と仰ぐ松山選手が打つヒットのようで、技ありでした!こういうヒットが増えれば率も上がってくるでしょう!
先発ローテーション入りへ前進!小林投手
4番手で登板した小林投手は3イニングを投げると被安打1、3奪三振、無失点の好投をみせます。前の3投手が全員失点していただけに、小林投手の好投が際立ちました。四球もわずか1という制球を乱さない点も小林投手の持ち味です。
この日の直球の最速は149キロで平均球速は144キロで、投球のうち約55%がストレートと得意のストレートで押し切っていました。ストレートは相手打線に捉えられることなく、差し込んだり空振りを奪えていました。要所要所ではコースにも投げ切れていたので、あらためて小林投手のストレートの質の良さを感じました。
ストレートの次に投球割合が多かったのはカットボールです。このカットボールでカウントを整えていたり、ゴロを打たせていたのでカットボールのキレも良さそうな印象です。チェンジアップ・スプリットといった落ちる球も適度に混ぜながら、空振り三振も奪えており完成度の高さが伝わってきました。
高卒2年目ですが、ストレートの質がよく使える変化球も多いのでやはり開幕ローテーション入りが十分予想されます。
玉村投手の結果がいまいちで、高橋昂投手は二軍落ちといった状況を考えると、開幕ローテーション入りへ一歩前進したと言えるかもしれません。
引き続き、小林投手のピッチングから目が離せません!
高卒2年目の現時点で直球・変化球・制球すべてが優れているので、将来が非常に楽しみな選手です!
守備では課題盛り沢山か
この試合では守備において小さなミスが目立ちました。
まずファーストの末包選手ですが、ファーストを守って間もないこともあり2つのミスがありました。いずれも2塁への送球に関連したミスでした。ファーストランナーと被るため送球しづらかったのだと思いますが、送球ミスは非常にもったいないのでファーストとして出る以上は改善する必要があります。
1つ目のミスは牽制球を1歩前に出て取る必要がありましたし、2つ目のミスでは無理に二塁へ送球する必要もなかったなどの細かい判断ミスも関わっています。これはもう慣れるしかないのではないかと思うので、実戦・練習を通じて身につけてほしいですね。
その他、小園選手が石原捕手からの送球を落としてしまったり、林選手が初回大田選手の打球に追いつけなかったりと記録に残らないミスもありました。林選手については少し酷かもしれませんが、あのくらいの打球はせめて捕球してほしいですね。グラブに当てることはできていたので、あとは一歩目がよくなれば追いつけるはずです。開幕まで残り期間は短いですが、菊池選手にしっかりとトレーニングしてもらいましょう!
キャッチャーに関して言えば、石原捕手は達川さんから「捕ってから投げるまでが遅い。準備ができていない」と初回の桑原選手の盗塁時に指摘されていました。石原捕手は正確なスローイングが売りでもあるので、送球までに時間がかかったら盗塁をさせなくなるのでもったいないですね。開幕までに改善する必要がありそうです。
また、持丸選手は1イニングに2暴投を許すなどブロッキング能力(ボールを逸らさない能力)に課題がみられました。まだまだこれからの選手ですが、ブロッキング能力が低いことは捕手と致命的なので今後改善していかないといけませんね。
7回1アウト3塁の場面のファーストゴロでは、林選手から持丸選手へ正確な送球がされ見事ホームタッチアウトにしていました。こういった良いプレーは継続してもらいたいです!
塹江投手はもう一つ変化球が欲しい
3番手で登板した塹江投手は1イニングを投げて被安打2、四球1、失点2という残念な結果に終わりました。守備のミスが絡んでいたとはいえ、内容もよくありませんでした。
まず、制球に課題を感じました。石原捕手の構えたところにいくボールが少なかったように見えました。特に楠本選手に対しては、追い込んでからインコースを要求されていましたが、インコースへ投げ込むことができず最後は外のボールで勝負することになりました。結果的に抑えることができましたが、シーズン中には外一辺倒の組み立てで抑えることは難しくなると思われるので、インコースへも投げ切れる制球が欲しいです。
さらに、神里選手に対しては、突然ストライクが入らなくなり3ボール0ストライクとなります。すると、満塁の場面でストライクを取るしかない塹江投手はど真ん中のストレートを投げるしかなく、神里選手にその球を打ち返されタイムリーヒットとされました。
制球が悪いとピンチを作るだけでなく打者有利のカウントを作ってしまいます。今の制球の状態ではなかなか勝ちパターンを任せるのは難しそうです。
そして、もう一つ「ストレートとスライダーしか使える球がない」という課題を感じました。この日も投じた25球のうち15球がストレート、8球がスライダーとほとんどこの2球種しか投げていません。
球種が少ないと相手も狙い球を絞りやすくなるので、ボールからストライクへ曲がる良いスライダーを投げても見送られますし、打者の狙い通りのボールが来ると痛打されてしまいます。また、左打者の場合ストレートとスライダーしかないとわかると思い切って踏み込んでくる可能性があります。そうなると、アウトコースでの勝負も難しくなるでしょう。
以上の点を踏まえると、少なくとももう1球種武器となるボールがほしいところです。この試合ではシュートを2球投げていました。シュートが武器になると、左打者は踏み込んで打ちにくくなるので面白いですね。(シュートは左打者へ近づいてくる球になるので怖くて踏み込めません)
また、過去にはチェンジアップも投げていたのでそれも面白いと思います。右打者への対策には外に逃げるチェンジアップが有効的になると考えられます。
今シーズン一軍の中継ぎとして活躍してもらうために、①制球の改善②シュートまたはチェンジアップをものにするといった課題をクリアする必要があるかもしれません。
アピールに成功した選手も課題のある選手も次が大事!
今回の記事では初の対外試合となった横浜ベイスターズとの練習試合で活躍した選手や課題が見つかった選手をまとめました。
まだ、対外試合1試合目なのでこの試合でアピールに成功した選手もまだまだアピールをし続ける必要があります。逆に課題の見つかった選手もまだ取り返せるので、今後の試合での活躍に期待です!
まだ若手メンバー主体のスタメンですが、そのうち主力選手も出場してくるようになるので、それまでに猛アピールしないといけませんね!今後の対外試合が楽しみです!
気になる今後の春季キャンプや練習試合のスケジュールは以下の記事で確認できます!
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