先日、2022年のブレイクが期待される野手で紹介した宇草選手。
その記事で私は「宇草選手を5番打者として起用しても面白い」と語りました。
そしてその翌日、非常に興味深い記事がありました。
広島宇草孔基「もっと上を目指さないと」攻守両面で“ポスト誠也”名乗り
中軸も任せろ!! 広島宇草孔基外野手(24)が26日、マツダスタジアムでの合同自主トレに合流した。今オフ、ポスティングでの米大リーグ挑戦を目指す鈴木に弟子入り。昨年12月から肉体づくりに打撃、送球、守備とすべてにおいて金言を受け、今月5日から24日までは沖縄市でともに自主トレを続けた。1年目から主砲に教えを請うてきた男が、攻守両面で“ポスト誠也”に名乗りを上げる。
手応えと野心を持ち帰り、宇草が広島の合同自主トレに合流した。24日に鈴木らとの自主トレを打ち上げ、PCR検査をへて再始動。合流初日から、フリー打撃ではすり足にしたフォームから鋭い当たりを見せた。たくましさを増した肉体だけでなく、発する言葉からも自信が感じられた。
「理想は3、5番を任せられる選手。どの打順でも、どのポジションでも、貪欲に結果を出す姿勢は変わりはないですけど、1番(候補)という現状評価を覆していきたいなと思います。もっともっと上を目指さないといけない」。首脳陣は昨季、打順別では18試合で3割2分5厘の好成績を残した1番候補に推すが、本人はいい意味で期待を裏切るつもりでいる。
広島宇草孔基「もっと上を目指さないと」攻守両面で“ポスト誠也”名乗り – プロ野球 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
なんと本人に「将来的には5番打者を任せられるような選手になる」という目標があることが判明しました。
宇草選手は1番打者ではなく5番打者で打たせるべきと考えていた私からすると非常に嬉しい情報でした。
宇草選手が中軸で起用されるとなると、どんな選手になるんだろうと考えたときにある一人の選手が思い浮かびました。それは、カープ・阪神で活躍した金本知憲氏です。
宇草選手には金本選手のようになるポテンシャルがあると思います。今回は、宇草選手と金本選手の共通点を探ってみました。
共通点①大卒・左打ちの外野手
まずは、経歴やポジションなど基本的な背景に共通点があります。
宇草選手は2019年にドラフト2位でカープに指名され、法政大学からカープへ入団した選手です。右投げ左打ちの選手で、高校時代は野球名門校の常総学院高校の野球部に所属していました。
金本選手は1991年にドラフト6位でカープに指名され、東北福祉大学からカープへ入団しました。宇草選手と同じ右投げ左打ちの選手で、高校時代は地元の名門広陵高校の野球部に所属していました。
このように二人には高校は野球の名門高校で汗を流し、大学を経てプロの世界に入った右投げ左打ちの選手という共通点があります!
ちなみに、金本選手も法政大学野球部のセレクションを受ける準備を進めていたようですが、当時の高校の監督が誤ったセレクションの実施時期を告げていたため、金本選手はセレクションを受けることができずに1年間浪人することになったようです。
同じような境遇の選手はもっと多いと思いますが、共通点としてカウントしました!
共通点②パワーも走力も兼ね備えた選手
能力で言うと二人に共通しているのは「パワーもあり足も速い」といった点です。
宇草選手はこれまでの記事でも紹介した通り、昨シーズン一軍の試合で豪快なホームランを複数打ち、パワーがあることを十分に示してくれました。
走塁面でも、快足を飛ばしてグラウンドを一周するなどその足の速さに疑いようがありません。
金本氏も現役時代はトリプルスリーを達成するなどパワーと走力を兼ね備えた選手として活躍しました。トリプルスリーとは1シーズンで打率.300、30本塁打、30盗塁を達成することを言います。
足が速くパワーもある宇草選手にもトリプルスリーを達成できるポテンシャルはあると思います。
また、金本選手は1002打席連続無併殺記録の日本記録を所持しています。この記録からも金本氏がいかに足が速かったのか分かりますね。
宇草選手も足の速さには定評があるので、金本氏のように併殺が少ない選手になるととても使い勝手が良い選手になるでしょう。
ただし、一塁への到達を焦るあまりに”走り打ち“をするのだけは避けてほしいですね。走り打ちをしようとすると、自然と重心がかかとにかかってしまいます。そうすると、宇草選手の課題である「かかと体重」が直らなくなり、凡退の打席が増えてしまいます。
金本氏も当然現役時代は走り打ちにはなっていませんでしたので、宇草選手もかかと体重を改善して自慢の打撃力・長打力を活かしてほしいですね。
共通点③大卒1・2年目はブレイクまで至らず
レジェンドの金本氏ですが、大卒1・2年目はそこそこの成績でした。
下の表を見てわかる通り、宇草選手の1・2年目の成績の方が優れていますね。
打席 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | OPS | 出塁率 | 長打率 | |
宇草選手(1年目) | 47 | .256 | 0 | 3 | 3 | .645 | .319 | .326 |
金本氏(1年目) | 5 | .000 | 0 | 0 | 0 | .250 | .250 | .000 |
宇草選手(2年目) | 158 | .291 | 4 | 14 | 6 | .764 | .331 | .432 |
金本氏(2年目) | 95 | .191 | 4 | 9 | 0 | .602 | .242 | .360 |
宇草選手は1・2年目でまずまずの成績を残していますが、ブレイクまでは至っていません。
金本氏の芽が出始めたのはプロ3年目でした。3年目のシーズンの後半から頭角をあらわすと打率.268ながら17本塁打を記録しOPSも.882の好成績を残してます。(OPS.882が優れているということはこちらの記事を読むことで簡単に理解できます⇒OPSについて簡単に説明!)
このシーズンの活躍をきっかけに4年目にはプロ初の規定打席に到達するなど、ブレイクを果たしたのでした。
宇草選手も3年目となる来季はブレイクの予感がしているので、金本氏のように3年目でインパクトのある成績を残し、いずれは球界を代表するような選手へなれるのではないでしょうか。
共通点④送球に難あり!?
宇草選手は以前の記事で「イップス疑惑」が出るほど送球に課題があることを説明しました。(実際のところイップスではないと考えています。その理由はこちらの記事をご確認ください。)
金本氏も入団当初は送球に難があり、送球を地面に向かって投げてしまう悪い癖があったようです。そのため、チームメイトから「モグラ殺し」のあだ名がつけられたとの話もあります。
それでも、金本氏は連続フルイニング出場の記録を樹立しました。試合に出続けるには、打撃はもちろん守備もある程度の能力が必要となるので、課題の送球も改善されたということですね。
宇草選手も送球難を克服することで、不動のレギュラーとなれると期待しています。
そんな金本氏も晩年は怪我の影響で思うような送球ができず、中継まで届かないシーンもありました。怪我はおそろしいですね。。。宇草選手も怪我には気を付けてほしいと思います!
まとめ
今回は2022年のブレイクを期待している宇草選手が金本氏のような大打者になることを期待して、金本氏との共通点をまとめてみました。
金本氏が3年目から頭角を現したように、宇草選手も3年目の今シーズンが勝負になりそうです!
宇草選手なら金本氏、いや金本氏を超えるような選手になれると期待しています!
今シーズンの宇草選手に引き続き要注目です!
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